コンテンツマーケティング
2021.06.03 (木)
監修記事の重要性や相場、依頼方法などまとめ
インターネットで検索すれば誰でも簡単に、観光や飲食、美容、さらに法律や医療に関する情報まで簡単に手に入れることが可能になりました。
誰でも簡単にブログや記事のアップができることから、インターネット上には一般ユーザーの体験談から資格を持つ専門家が執筆した記事まであらゆる情報が存在します。
情報の正確性や信憑性が問題視されている中、誰もが安心し信頼できる情報として「監修記事」が注目されているのです。
監修記事に興味のある方に向けて、この記事では監修記事の重要性やメリット、監修記事の作成の流れまで詳しく解説します。
▼目次
監修とは
「監修」とは、専門的な知識や資格を持つ人が著作物をチェックし、著述・編集などを監督することです。
著作物は書籍や映像だけでなく、記事やコラムなどのWebコンテンツも含みます。
監修を行う専門家は、国家資格を持つ医師や看護師、税理士、FPなどが有名です。
監修と編集の違いとは
「監修」と似た言葉に「編集」があります。
「監修」とは、その道の専門家が、著作物の内容について内容に齟齬が無いか確認したり、アドバイス、修正を行ったりすることを指します。
対して「編集」は、作者と一緒に作品の企画から構成の作成、執筆依頼、資料集めなど完成まで作品全体に携わることです。
このように、「監修」と「編集」は「完成品を専門家に確認してもらうのか」「作品の企画から完成まで携わるのか」といった点で、大きな違いがあります。
(監修例) 医師による監修とは
医師をはじめとする医療に関する資格を有しているものが、コンテンツの事実確認を行ったりアドバイスしたりすることを「医師による監修」と言います。
専門的な内容を多く含む医療系のコンテンツを作成する場合、実際に医師が作成するのならコンテンツの信憑性は高いでしょう。
しかし、医師は医療現場での仕事が多忙なため、実際にコンテンツの作成を行うことは難しいといえます。
そのため、私たちが目にしている医療に関する多くのコンテンツは、ライターが執筆代行したり編集会社が映像を作成したりしたものを、医師が監修したものです。
実際に医師が作成していなくても「医師による監修」を行えば、正しい内容に修正できるだけでなく、コンテンツ内に監修した医師や医療分野において権威ある人物の名前が明示できます。
監修者の名前や勤務している病院名などが記載されてるコンテンツは、ユーザーの信頼を高められたり安心感を与えられるため、コンテンツの内容を受け入れてもらいやすくなるのです。
(監修例)税理士による監修とは
「税理士による監修」とは、税理士がコンテンツの内容の確認や修正、アドバイスを行うことを指します。
税金に関する法律や相続などの専門的な情報は、多くのユーザーが知りたい情報のひとつです。
しかし自社で作成しようと思っても、税金に関する法律は変わることが多く「その情報が本当に正しいのか」「最新情報なのか」がわからず、信憑性の低いコンテンツとなるリスクがあります。
そのため、専門的な情報が正しいと保証され、ユーザーから信頼性の高いコンテンツと認識してもらうには、「税理士による監修」が重要です。
さらに、「税理士による監修」をしてもらうと、コンテンツ内に税理士の名前や所属事務所といった監修者情報を掲載することができます。
監修者情報があることで、ユーザーに信憑性の高いコンテンツと認識してもらえ、最後まで読んでもらいやすくなるでしょう。
監修記事の重要性。求められるようになった背景
「記事監修」とは、医師や弁護士などの専門家は記事の内容をチェックし、誤った情報の修正や専門家の観点から情報を追加することで、記事の正確性や信憑性を高めることを言います。
数多くの方が「ライター」として仕事をしている中、なぜ「監修」が必要なのでしょうか?
実は監修記事が注目され、ニーズが高まったのはさまざまな背景があるのです。
そもそも、ライターが十分な知識を持ち必要な資格を持った人物であるか、または執筆した記事が正しい情報であれば問題ないでしょう。
ライターの中にはある分野に特化しているなど、いわゆるその道の「プロ」と呼ばれる方も多くいます。
しかし多くの場合、採用サイトや副業専門サイトで募集するなど外部委託することが多く、資格を持っているようなライターは多くないのです。
資格を持っていないライターに執筆を依頼し、専門家のチェックなしに多数の記事を掲載した結果、DeNAが運営する総合医療サイト『WELQ』で大きな問題が起きたのです。
「WELQ問題」とは
WELQ問題と言われるこの問題は、専門家ではない不特定多数の外部ライターが
他サイトから不当な引用・コピーを行い、医学的根拠がなく健康被害が出てもおかしくないような記事が掲載されていたのです。
WELQは多くのユーザーが利用する人気サイトであったことから、批判が集中し無期限休止となりました。
WELQ問題をきっかけに、健康や日々の生活に大きな影響を及ぼす可能性のある記事への、専門家による監修の必要性が高まったのです。
中でも世界最大級の検索エンジンを運営するGoogleによる「医療健康アップデート」そしてGoogleの重要な評価指標である「YMYL」「EAT」は必ず知っておきましょう。
医療健康アップデート
「WELQ問題」と呼ばれる医療系まとめサイトの信頼性に関わる問題が起きたことから、Googleは医療や健康に関する検索結果の改善を目的として2017年12月6日に「医療健康アップデート」を行いました。
このアップデートによって、医師や専門家が提供している情報など信頼性が高くユーザーによって有益な情報が上位に表示されやすくなったとされています。
医療や健康に関する検索品質の向上によって、ユーザーにとって有益な情報の検索を行いやすくなったと言えるでしょう。
YMYL
「YMYL」とはYour Money or Your Lifeの略語で、Googleにおける検索の評価基準である「General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)」の項目のひとつです。
YMYLに関する情報には、税金や保険などの「財務情報」、離婚や遺言などの「法律情報」、健康や病気などの「医療情報」のように、ユーザーの命や健康、法律など日々の生活に大きな影響を与える情報が該当します。
YMYLに該当するテーマは、他のテーマで記事を作成するよりも評価されにくく、「正確性」と「信頼性」がより求められます。
YMYLに該当するテーマで執筆する場合は、「正確性」と「信憑性」を追求した記事の作成をここがける必要があります。
※YMYLについて詳しくはこちら「YMYLって何?という疑問にお答えします!」
EAT
「E-A-T」はGoogleにおける検索の評価基準である「General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)」の評価項目のひとつで、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとったGoogleの造語です。
以前は検索アルゴリズムの精度が低かったために、検索結果の上位にユーザーに悪影響となるような質の低いコンテンツがインターネット上に掲載されていました。
このような状況を改善するために、ユーザーに有益で価値のある質の高いコンテンツと評価する「E-A-T」という指標が定められたのです。
「E-A-T」を構成する3つに該当する情報例を紹介します。
・Expertise(専門性):専門性がある人が執筆した記事やある分野に特化した情報など
・Authoritativeness(権威性):医師や専門家など、一定の地位を持った人物が提供する情報など
・Trustworthiness(信頼性):官公庁や公的機関のような、多くの人が正しいと感じ信頼に値する情報など
「E-A-T」に含まれる3つを満たすように心がければ、ユーザーからの信頼を獲得しGoogleからの評価を高めることにつながるでしょう。
※「E-A-T」について詳しくはこちら「SEOの要「E-A-T」について解説します」
監修記事のメリット
監修記事には以下3つのメリットが存在します。
・SEO効果向上
・炎上リスクを軽減できる
・記事の信頼性を向上できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
SEO効果向上
せっかく記事を作成してもユーザーに見てもらわなければ意味がありません。
ユーザーに見てもらうためには、Googleの検索結果で自社の記事が上位表示するための「SEO対策」が必須です。
監修記事を作成するとSEO効果を向上させることができます。
年金や税金などの金融情報や健康や病気などの医療情報、離婚、裁判、遺言書の作成など法律情報は、Googleにおける検索の評価基準である「検索品質評価ガイドライン」で「YMYL(Your Money or Your Life)」と定められています。
YMYLに関する情報には、ユーザーの命や健康、法律など日々の生活に大きな影響を与えるという特徴を持つため、正確性や信憑性が高く求められるため、Googleの評価が受けにくいと言われているのです。
評価を受けにくい分野の記事の評価を高め、検索結果の上位に表示されやすくなるためには、Googleの評価指標のひとつである「E-A-T」に該当することが重要となります。
「E-A-T」とはExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)で、専門家が記事に携わることで専門性・信頼性を、記事を執筆・監修した専門家名を記載することで権威性を高めることが可能です。
弁護士や医師などの専門家が記事作成に関わることで、ユーザーからの信頼を得ることができ、Googleからの評価が高められるといったSEO効果の向上が期待できるでしょう。
炎上リスクを軽減できる
記事の内容に誤りがあったり誤解を与えてしまったりすると、TwitterやFacebookなどのSNSで拡散され炎上することも少なくありません。
記事の作成をする際は記事の内容に誤りがないか、誰が読んでも理解できるか、誰かを批判しているように受け取られないかといったことに気をつける必要があります。
専門家の監修を受けることができれば、情報が新しいものかであるかの判断や記事の誤りなど「正確性」を確認することができ、炎上リスクの軽減が可能です。
記事の信頼性を向上できる
専門家による正確で有益な情報は記事の質を高め、ユーザーからの信頼度向上につなげることが可能です。
監修記事には必ず記事を監修した専門家の名前や所属病院や事務所が記載されます。
専門家が提供する情報であれば、一般ライターが執筆した記事よりも信頼に値すると感じるでしょう。
常に専門分野に関わっている専門家は、ユーザー目線の情報や新たな情報などのキャッチアップが早く、ユーザーにとって価値のある記事の作成が可能です。
監修した記事がユーザーのニーズにマッチし、質の高いものであればあるほどユーザーの信頼を向上させることができるでしょう。
監修記事依頼費用の相場
監修記事を依頼する費用は、記事のテーマや文字数、どの専門分野の方に依頼するのかによって異なります。
監修者への依頼方法は業者を通した依頼と直接依頼の2つがありますが、直接依頼した場合の費用相場は業者に依頼する場合の6〜8割程度が相場でしょう。
【監修記事依頼費用の相場】
医療免許保持者の場合 | 1記事30,000~50,000円 |
士業免許保持者の場合 | 1記事20,000~50,000円 |
その他の専門家の場合 | 業界によるので相場が定まっていないことが多い。 一般専門家の場合だと1記事5,000~20,000円 |
※メディアなどに取り上げられている著名人やタレント、モデルの場合影響度や事務所の所属有無によっても値段が異なり、数十万円かかることもある。
監修者をアサインする方法
監修者を必要とする記事を作成しようとしたとき、どのように監修者を選び依頼したらいいのでしょうか。
ここでは監修者をアサインするときは以下の2つが重要です。
・どんな監修者がいいか想定を立てる
・業者に依頼するか、直接依頼をする
どんな監修者がいいか想定を立てる
作成したい記事の方向性やテーマから、どのような専門分野に精通した監修者を選ぶべきか想定しましょう。
専門分野の多くは細分化しており、例えば「がん」だけでみてもがんの原因に詳しい、がんの部位の中でも肺がんに詳しい、がん治療のなかでも免疫理療に詳しいというようにさまざまです。
そのため、「がん」に関する医療記事を作成するとしても、記事のテーマは何か、ターゲットは誰なのかによって依頼する医師は異なります。
医療や法律関係など多くの専門家が担当する分野は情報の更新が早く、複雑化していることが多いため、作成したい記事の分野に精通した人物へ依頼できるかが重要です。
同じ分野だとしても専門分野以外の最新情報に詳しくないことも多く、正確な情報が得られない可能性もあるため、自社の作成するテーマに詳しい正しい分野の専門家に依頼しましょう。
業者に依頼するか、直接依頼をする
監修者への依頼方法は業者を通した依頼と直接依頼の2つがあります。
業者を通した依頼の場合は、インターネット検索で探しましょう。
医療など特定の分野に特化していたり、複数の専門家への依頼ができる企業など、様々です。
自社で探さなくて済み、依頼できる監修者のプロフィールを確認するなどして決められるため、手間や時間をかけずに依頼できるのがメリットです。
直接依頼の場合は、書籍の執筆者や他メディアの執筆者に記載されている方に連絡をしてみたり、知り合いづてに声をかけてみるなどの方法で探します。
業者に依頼するよりも低い価格で依頼できる可能性がありますが、条件に合う専門家がすぐに見つからない可能性もあるため注意が必要です。
監修記事作成の流れ
実際に監修記事を作成するときの主な流れは以下の5つです。
・記事のキーワードや見出しを作成する
・上記を元に監修が可能か監修者にヒアリングをする
・記事の執筆、校正
・完成原稿のファクトチェックを監修者依頼する
・投稿
それぞれのステップで何をどのように進めたらいいのかを詳しく見ていきましょう。
記事のキーワードや見出しを作成する
記事のターゲットが必要しているであろうニーズや話題になっている情報、Googleなどの検索エンジンで検索されているキーワードなどから記事のキーワードを決めます。
ユーザーのニーズにマッチしたキーワードや実際に検索されているキーワードから選ぶと、多くのユーザーに読んでもらいやすくなるでしょう。
キーワードを決めたら、次は見出しの作成です。
見出しは構成案や企画案とも呼ばれ、キーワードをもとに記事の方向性を組み立てていき、見出しタイトルなどの記事の大枠を作成していきます。
上記を元に監修が可能か監修者にヒアリングをする
見出しが完成したら、監修者に監修が可能か確認します。
監修者の専門分野であり、かつ精通しているかどうかが重要なポイントです。
専門分野であっても詳しくない分野がある可能性も少なくないため、ミスマッチを防ぐためにも作成した見出しをもとに「〇〇についての内容を作成しようと思っているが、監修は可能か」「〇〇の情報が欲しいが、詳しいか」と具体的にヒアリングしましょう。
記事の執筆、校正
監修者に確認した見出しをもとに、ライターに記事執筆を依頼をします。
記事が納品されたら誤字脱字がないか、読んでいて違和感がないかなどの校正を行いましょう。
専門家に記事を執筆依頼できる場合も、専門用語を使用していたり一般ユーザーに理解できない言い回しがあることも少なくないため、記事の校正は自社で行うのがおすすめです。
完成原稿のファクトチェックを監修者依頼する
校正が完了したら、記事の正確性を確認するためにを監修者にファクトチェックを依頼しましょう。
記事の内容に問題がないか、記載されている情報の根拠は正しいものかといったエビデンスチェックを、書籍に記載されている情報や官公庁などの公的機関が公開している情報をもとに行い、正しい内容に編集・修正していきます。
投稿
記事のファクトチェックが終われば、さっそくWebサイトに投稿しましょう。
Googleやユーザーの評価をあげるためにも、記事の監修者の名前や所属病院・事務所などの情報を漏れなく記載し、記事が正しく、信憑性の高いものであることをアピールすることが大切です。
記事を監修してもらった場合の著作権について
著作権法(著作権法2条1項2号)では、「著作者とは著作物を創作する者」と定められていることから、通常は企画や執筆、編集などの創作活動をして著作物を創作した者が著作者となります。
そのため、著作物の確認や、専門的なアドバイスなど「監修」を行った場合、監修者は著作者にはならず著作権はありません。
しかし、監修者が内容の企画や精査、加筆修正など、著作物の創作に値することをした場合、もとの著作者とともに監修者も共同著作者の1人となり、著作権をもちます。
著作権は誰が持つのかを明確にするためにも、専門家に監修を依頼する時は、記事の監修のみを依頼するのか、監修を含め加筆修正といった創作まで依頼するのかを事前に決めておきましょう。
専門家の監修記事を依頼するならDreamLabへ
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自社のWebサイトや記事の信頼を高めファンを増やすためにも、信憑性の高い記事を作成する必要があるでしょう。
まずは自社の作成したい記事のキーワードやテーマを選択するところから、記事作成を始めてみましょう。
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