リスティング広告
2021.08.19 (木)
リスティング広告のCPAを下げるための方法24選。CPA改善なら
リスティング広告で最も重要なのは費用対効果です。
いくら認知されていても、広告費用に対する効果が低ければ意味がありません。
1件あたりの成果に対する広告費用を指すCPA。それを改善し下げるには大きく分けて5つの方法があります。
▼目次
CPAとは
CPAはCost per Acquisitionの略語で、新規顧客の獲得にかかった1人あたりの費用です。
一般的には、広告経由でWebサイトに訪問したユーザーのうち、「購入」や「問い合わせ」といった成果(コンバージョン)に結びついた顧客獲得単価全般を指します。
例えば、コンバージョン数が多くても、広告費用がかかっていてはCPAは高くなります。
このようにCPAは、「広告費用は適切なのか」「広告は顧客獲得に貢献しているのか」といった費用対効果を判断する重要な指標です。
CPAの計算方法
CPAは「広告費用÷コンバージョン数」で求めることができます。
例えば、コンバージョンがユーザー登録の場合、広告費100万円に対し登録者数が1万人なら、CPAは100円になります。
CPAが低ければ低いほど、獲得単価を抑えた効果的な広告施策が行えていると言えるでしょう。
CPAが高い、つまり顧客獲得のために費用がかかっている場合は、広告費用や広告の見直しが必要、と判断できます。
広告費用を効率的に使用し、最大限の顧客を獲得するには、CPAを把握することが重要です。
リスティング広告のCPAを下げるための6つの方法
CPAを下げるための方法として、6つのフレームワークを紹介します。
各フレームワークについてそれぞれ詳細に解説しますので、順を追って解説します。
1. 無駄なクリックやImpを減らす
閲覧回数を指すインプレッションは広告の認知度を表すと言っても過言ではありません。閲覧回数が多ければ広告効果が高いと思いがちですが、無駄なインプレッションやクリックが多いとCPAは上がってしまいます。
キーワードレポートや検索クエリレポートを参照し、コンバージョンに繋がっていない無駄なインプレッションやクリックを減らすようにしましょう。
2. CVに繋がりやすいImpとクリックを増やす
CPAを下げる上で、最も重要なのがCV(コンバージョン)に繋がりやすいキーワードのimpとクリックを増やすことです。コンバージョンに繋がりやすいインプレッションを増やすことでCPAの低下が望めます。
こちらもレポートを参照し、CPAのいいキーワードがあればキーワードの入札単価を上げましょう。入札単価を上げることで順位が向上しクリックが増えます。
また、コンバージョンにつながりやすいキーワードを見つけられたらそれに関連するキーワードも増やしましょう。そうすることで有効なインプレッションが増え、全体のCPAを下げることができます。
3. 品質スコアを上げる
広告の品質を指す品質インデックス(Googleでは品質スコア)を上げることも非常に重要です。
品質スコアは広告の出稿順位に直接影響する部分なので、品質スコアを上げることで安いクリック単価で広告を掲載することが出来ます。クリック単価が安くなればCPAを下げることが可能です。
品質スコアを上げるには、クリック率を上げる他にもリンク先とキーワードの関連性を高めるなどの方法があります。
4. CVに繋がりやすい広告枠、出稿手法を試す
広告枠や出稿手法を変えることもコンバージョンの向上が望めます。
具体的には離脱した検索ユーザーをターゲットにした追従型広告であるリマーケティング広告やRLSA広告を使用します。
検索ユーザーは比較検討をするためにサイトを訪問するので、比較検討の期間が長くなりやすい高額な商品やサブスクリプションタイプのサービスを提供している場合に有効な方法です。
5. CVRを上げる
CVRはコンバージョン数をサイト訪問で割り100をかけたもの(CVR=CV/PV×100)で、アクセスのうち成果に繋がった数値を指し示します。CVRはコンバージョン力を可視化したものです。
コンバージョン率が上げればコンバージョン数が増え、CPAが下がります。LPOなどを行いCVRを上げましょう。
以下で具体的なCVRを挙げる方法を紹介します。
6. 入札戦略を変更する
入札戦略とは、他社との入札オークションに勝ち、効果の出やすい掲載面を獲得するための戦略です。
Google広告の入札戦略には、手動で入札単価を調整する「手動入札」とGoogleの学習機能をもとに自動で入札単価を調整する「自動入札」があります。
さらに、ディスプレイ広告なのか検索広告なのか、またクリック率やコンバージョン数といった重視する指標によって、入札戦略を細かく選ぶことが可能です。
無駄なクリックやImpを減らしてCPAを下げる方法7選
ここでは無駄なクリックを見極める方法や、無駄なimpを減らす方法について計7つ解説しています。詳細は以下よりご確認くださいませ。
1. CPAが高いキーワードの出稿を減らす
CPAが高いキーワードの出稿を減らすことで、全体のCPA低下が望めます。
運用初期はキーワードをブラッシュアップしていくことが重要です。その際に重要なことはCPAが高いキーワードの出稿を減らすことです。
2. 除外キーワード設定を行う
特定のキーワードを除外することも、無駄なインプレッションやクリックを下げる上で有効な手段です。例えば、海外をターゲットとした旅行会社にとって、「国内」というキーワードは不要です。そういった場合に除外キーワードを設定することで無駄なクリックやインプレッションを減らすことが出来ます。
3. デバイス別の出稿比率を変える
メインターゲットとなる検索ユーザーに合わせたデバイスへの出稿比率にすることも重要です。例えば、スマホを使用した検索ユーザーがメインターゲットとなる場合は、スマホへの出稿比率を増やしましょう。
同様に、PCを使用した検索ユーザーがターゲットの場合も、使用デバイスに合った出稿比率に調整します。またターゲットが定まっていない場合においても、CPAの良しあしがデバイス毎に偏ることがあります。そういった場合も費用対効果が良い方のデバイスに予算を寄せるようにしましょう。
4. CVの多い曜日の出稿割合を増やす
運用初期は実践できませんが、ある程度の期間が経ったらコンバージョンの多い曜日がわかってきます。そういった場合に費用対効果の良い曜日の出稿割合を増やすことが効果的です。特に法人がターゲットの場合は、費用対効果の良しあしが曜日によって変わってくることがあるので一度チェックしてみましょう。
5. CVが多い時間帯のみに出稿を寄せる
コンバージョンの多い曜日の出稿割合を増やすと同時に、コンバージョンが多い時間帯に出稿を寄せるようにしましょう。提供するサービスや商品によって異なるものの、無駄なインプレッションやクリックの大幅な低下が望めます。曜日や季節によって変化することが多いので、適切なデータを分析することも重要です。
6. マイクロコンバージョンを設定する
プロモーション全体でコンバージョンの総数が少ない場合、マイクロコンバージョンを設定することがおススメです。コンバージョン数が少ないとどのキーワードがコンバージョンに貢献してくれているのかの判断がつきにくいケースが多いです。そのため、実コンバージョンの1つ手前の指標をマイクロコンバージョンとして設定することでキーワードの良しあしの判断スピードが上がります。マイクロコンバージョンについては以下にて詳しく解説していますのでご確認ください。
“【初心者必見】広告の精度を上げる中間コンバージョン(マイクロコンバージョン)とは?”
7. 地域設定を見直す
リスティング広告は地域ごとにCPAが変わることがあります。理由として主に2点です。1点目は地域によって入札が集中する場合があるからです。そういった地域では入札単価が高くやすく、そうなるとCPAも高くなってしまいます。2点目は、地域性が強いサービスの場合、地域によってコンバージョン率が変わるからです。地域設定については以下で詳しく解説していますのでご確認くださいませ。
“リスティング広告で押さえておきたい地域設定のポイント”
CVに繋がりやすいImpを増やしてCPAを下げる方法3選
CPAを下げるために、有効なインプレッションを増やすことは得策です。ここではその具体的な方法を3つ紹介します。
1. CVに繋がりやすいキーワードの入札単価を上げる
コンバージョン達成を見込めそうなクリックを増やす上で最も効果的なのが、コンバージョンに繋がりやすいキーワードの入札単価を上げることです。
入札単価を上げることで、そのキーワードのリスティング広告が上位表示されやすくなります。
価格競争に巻き込まれ過ぎないように、費用対効果を確認しながら、適切な入札単価を設定しましょう。
2. CVに繋がりやすいキーワードだけ別のキャンペーンに登録し、出稿の割合を増やす
キャンペーンの数を増やすと、予算の管理がしづらくなります。
そこでキャンペーンを増やしすぎることは良しとされていないのですが、コンバージョンに繋がりやすいキーワードの場合は個別のキャンペーンで管理することをオススメします。
この手法により、他のキーワードに埋もれずに最大数のインプレッションを稼ぐことができるようになります。費用対効果の良いキーワードのインプレッション数を増やすことで、全体のCPAを抑制することができます。
リスティング広告のアカウント設計については以下で詳しく解説しています。
“リスティング広告のおすすめアカウント構造を解説します”
3. クエリキーワードを確認して、有効なキーワードを登録する
単純な方法ですが検索クエリを調査し、有効なキーワードを登録することも非常に重要です。
検索ボリュームがある程度存在し、競合性の少ない「穴場」のキーワードに注力するのも、リスティング広告の効果的な手段です。
品質インデックスを上げることでCPAを下げる方法4選
CPAを下げる上で、品質インデックス(品質スコア)を上げることは非常に重要です。
品質インデックスはキーワードとタイトル、説明文、リンク先の関連性や、リンク先の権威性、情報確度、インプレッション、コンバージョンなどによって決定します。
品質インデックスを上げるためには、以下の4つの方法が効果的です。
1. 広告文のABテストを行う
品質インデックスを上げるには、広告のABテストを行いましょう。
例えば、「価格訴求に特化した広告文」と「実績訴求に特化した広告文」などといった、訴求ごとに色々パターンを作成して試してみます。さまざまなABテストを行いブラッシュアップをかけることで、勝ちパターンを見つけましょう。
初期はタイトルからABテストを行い、タイトルの勝ちパターンが見つかればそのあとに説明文のABテストを試していく方法が効果的です。
2. 広告表示オプションでクリック率を上げる
広告表示オプションを設定することで表示面積が広がります。表示される面積が広がればクリック率が高くなる傾向にあるので、品質スコアが向上します。広告表示オプションでは、電話番号や住所、価格やアプリリンクといったオプションを表示することが可能です。
Googleは広告表示オプションの数が多いのですが、Yahooは多くありません。ですが、着々と増えつつあるオプションなので、設定できる項目については設定するようにしましょう。
3. 広告グループを細かく分けてキーワードを登録する
広告グループに複数のキーワードを設定すると、キーワードと広告文の関連性が低くなる傾向があります。
品質インデックス(品質スコア)が下がる原因でもあるので、関連性が低かったりニュアンスが変わってしまうキーワードは別の広告グループに分けて管理をしましょう。
4. レスポンシブ検索広告を活用する
Google検索広告のメニューのひとつであるレスポンシブ検索広告は、ユーザーが入力した検索キーワードに応じて適切な広告文を自動で表示させる機能です。
通常のテキスト広告は1パターンしか登録できませんが、レスポンシブ検索広告は広告見出しや説明文を複数パターン登録できます。
そのため、ユーザーの検索キーワードと配信する広告の一致率が高まり、品質インデックスが向上しやすくなるのです。
他にも、スマートフォンユーザーには短く簡潔な広告を配信するといった、デバイスごとに異なる表示幅にも対応できます。
レスポンシブ検索広告を活用すれば、通常のテキスト広告よりもクリック率やコンバージョン数の向上が期待でき、品質インデックスが上がりやすくなるのです。
CVに繋がりやすい広告枠、出稿手法を試してCPAを下げる方法2選
GoogleやYahooの提供するサービスには検索面以外にも、さまざまな広告枠やアプローチ方法があります。商品やサービスに合った出稿手法で出稿することも重要です。
下記では、効果の高いリターゲティング広告とRLSA広告について解説しています。
1. リターゲティング広告(リマーケティング広告)
リターゲティング広告(リマーケティング広告)は離脱したユーザーをターゲットにした追従型広告のことです。
離脱したユーザーのCookieを分析し、一定期間ディスプレイ広告を表示するという仕組みです。
比較期間が長いレッスン教室やサブスクリプションサービスを展開している企業に有効な出稿方法です。
2. RLSA広告
RLSA広告はリターゲティング広告と同じ追従型広告です。
リターゲティング広告はディスプレイ広告を使用した出稿方法で、RLSA広告はサーチ面を使用した出稿方法のことを指します。
リターゲティング広告と同様に検索ユーザーの比較期間が長いサービスを展開している場合に有効です。
CVRを上げてCPA下げる方法6選
マーケティングでは確率が重要です。リスティング広告においては、コンバージョン率(CVR)を上げることが最も重要視されています。コンバージョン率を上げるには、以下の方法が効果的です。
1. LPOを行う
LPOはランディングページ最適化を意味します。
訴求ごとにいくつかのデザイン案を用意してテストを行うことでCVRを上げていく手法です。
また、LPOツールを使えば、バナー広告やリスティング広告、自然検索といった、それぞれの流入に合わせたページを表示させることができます。
2. EFOを行う
EFOは入力フォーム最適化を意味します。
EFOツールを使えば、文言の例の表示や全角を自動で半角に変えるなどといった機能を追加できます。
入力フォームのUIは非常に重要です。スクリプト言語で作ることは比較的容易ですが、時間コストを下げたい場合は利用してみましょう。
3. チャットボットを導入する
チャットボットを導入することでCVRが改善されたというケースは非常に多いです。チャットボットを導入することで、ユーザーは会話をしている流れでそのまま購入完了まで至るため途中で離脱されにくくなります。ページを訪れた際に生まれた疑問や不安をチャットに打ち込むことで自動的にAIが回答してくれ、ユーザーの疑問や不安を解消してくれるだけではなくその流れの中でコンバージョンまで結び付けてくれるのです。
商品オファーを変更する
商品オファーとは、商品の価格や「無料相談」「半額」といった売り方を指します。
多くのユーザーがWebサイトやランディングページの商品オファーを見て、購入や問い合わせをするか判断します。
そのため、CVRを上げるには商品オファーの変更が効果的なのです。
まずは、競合と同じオファーになっていないか、ユーザーがメリットを感じる内容になっているかを分析し、テキストや画像を変更しましょう。
商品オファーを見直しテストを繰り返すことで、ユーザーが商品を購入しやすい状態を作ることができます。
表示スピードを上げる
Kissmetricsのインフォグラフィックス「How Loading Time Affects Your Bottom Line」によると、「ページの読み込み速度が1秒遅くなる度に、コンバージョン率が7%下がる」「表示するのに3秒以上かかるとユーザーの40%以上が離脱する」とあります。
表示スピードに時間がかかってしまうと、ユーザーがストレスを感じてしまい、離脱や直帰率が上がってしまうのです。
ユーザーの離脱率や直帰率を下げ、CVRを向上させるためには、Webサイトの表示スピードをあげましょう。
Webサイトの表示スピード改善には、画像サイズの圧縮やCSS・JavaScriptの最適化が効果的です。
表示スピードのあげ方について、詳しくはこちらをご覧ください
訴求ポイントを見直す
CVRをあげるには、現在配信している広告やランディングページの訴求を見直す必要があるかもしれません。
商品が魅力的でも、ターゲットにアピールできていなかったり、興味や関心を引けていなかったりと効果的な訴求ができていなければ、ユーザーは商品を購入しないでしょう。
商品自体の質を向上させるのももちろん大事ですが、訴求ポイントを見直すだけでCVRをあげることもできるのです。
「ターゲットを変える」「商品名をキャッチーなものに変える」「商品の見た目やパッケージを変える」といったように、商品の売り方やアピール方法を変えるだけで、これまでと異なる効果が期待できます。
CVRをあげるには、今行っている訴求が本当に合っているのかどうかを見直し、「どうすればいいのか」「何が足りないのか」を考えることが必要です。
入札戦略を変更してCPAを下げる方法2選
下記で具体的な入札戦略を紹介します。
1. 目標コンバージョン単価を利用する
目標コンバージョン単価では、あらかじめ設定した目標コンバージョン単価の範囲内でコンバージョン数を最大化させるようGoogle側で自動で調整します。
例えば目標コンバージョン単価を3,000円とした場合、3,000円以内でコンバージョンを獲得できるように調整してくれるのです。
目標コンバージョン単価は、設定したキャンペーンの過去のコンバージョンデータやユーザーデータをもとにGoogleが機械学習し、自動調節します。
データが十分にないと入札戦略の精度が低くなるので、注意が必要です。
2. ポートフォリオ入札を利用する
ポートフォリオ入札とは、複数のキャンペーンやグループごとに入札戦略を設定できる仕組みです。
例えばキャンペーンAとBに対しポートフォリオ入札で「目標コンバージョン単価3,000円」と設定した場合、AとBの2つのキャンペーンで3,000円以内でコンバージョンを獲得できるよう自動調整します。
複数キャンペーンやグループで同じ入札戦略を実施したいなら、おすすめの戦略です。
また、Googleが学習するために必要なデータを早く蓄積したいときや、キャンペーン間でCPAに差があるときに役立つでしょう。
リスティング広告運用代行はDreamLabまで
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CPAを改善する方法を上記で解説しましたが、クライアント様の状況によってどの方法が最適かは変わってきます。
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