リスティング広告

2021.03.24 (水)

GORINとは?Google広告の基本構造を理解しよう

GORINとは?Google広告の基本構造を理解しよう

リスティング広告は、自社の商品・サービスの認知度アップや購買促進するツールとして欠かせないものとなりました。数あるリスティング広告でも、Google広告を活用している人は多いでしょう。

Google広告は機能のアップデートやユーザーの行動変化に伴い、推奨するアカウント設計や運用指針を提示しており、「GORIN(ゴリン)」Googleが推奨している運用指針のひとつです。

この記事では、GORINとは何かといった基本的な知識から知っておくべきメリットやポイントまで詳しくお話しします。この記事をよく読んで、GORINへの理解を深めましょう。

GORIN(ゴリン)とは?

GORIN(ゴリン)とは?

「GORIN」とは、Googleは2016年頃から提唱している「ユーザーが求めた情報を正しく、最適なタイミングで届けること」を目的とした運用指針です。

インターネットの普及により、さまざまな情報を簡単に手にすることができるようになったことで、ユーザーの行動は複雑になりました。以前よりもGoogle広告の機械学習の精度がさらに向上したことで、複雑化するユーザーの行動にも対応しつつ、広告配信の効果を最大化できるようになったのです。

「Hagakure」と呼ばれるアカウント構造を用いることで、よりデータを集めて機械学習を加速させるためにGORINが推奨されるようになりました。
では、HagakureとMUGENとGORINの考え方の違いについて次項で詳しく説明します。

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Hagakure・MUGENとの考え方の違い

GORINを理解するために、HagakureとMUGENとの考え方の違いを知っておきましょう。

・Hagakureとの違い
HagakureとはGoogleが推奨するアカウント設計(※)で、GORINとMUGENは広告の運用指針運用です。

Hagakureは「1つのキャンペーンまたは1つの広告グループに複数のマッチタイプとキーワードを追加するアカウント設計」を指します。

GORINはHagakureのアカウント設計をベースにしていますが、「1つのランディングページやホームページに対して1つの広告グループ構造」という点が異なり、Googleが目指している「ユーザーが求める情報を正確に、かつ適切なタイミングで届ける」を目的としているのです。

(※)アカウント設計とは、「キャンペーンや広告グループ、広告、キーワードなどアカウントを構成する要素をどのように構成するか」を指す。

※Hagakureについて詳しくはこちら【プロが解説】hagakure構造とは?メリットや例、使い方をご紹介!

 

・MUGENとの違い
MUGENとは、2019年ごろからGoogleが推奨している新しい運用指針です。
MUGENはHagakureのアカウント設計やGORINの運用指針をベースにしており、広告運用で重要な指標である「コンバージョンの最大化」「CPAの効率化」など機械学習による配信の最適化をおこないながら、今までアプローチできていなかった層のユーザーへアプローチしつつインプレッションの拡大を目的としています。

MUGENはGORINのデメリットをなくしつつメリットを生かした、広告運用のさらなる効率化を目指した運用指針といえるでしょう。

※MUGENについて詳しくはこちらGoogle広告の新たな運用指針「mugen」とは?

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GORINの基本要素は5つ!

GORINの基本要素は5つ!

ユーザーにとって最適な広告を届けつつ、機械学習により広告成果を向上させるために、GORINでは次の「5つの基本要素」を定めています。
それぞれ詳しくみてみましょう。

1.アカウントの簡略化

GORIN では、ランディングページやホームページなど、「1つのリンク先に対して1つの広告グループ」というシンプルなアカウント構造を推奨しています。

Hagakureを適用したアカウントを作成し運用することで、キャンペーンや広告グループにインプレッションなどのデータが集まりやすくなるのです。

これにより、効率的にデータを溜めることができ、機械学習の精度の向上につながります。

データをもとに、広告が良かったのか、効果がなかったのかを判断でき、効果的な広告運用が期待できるでしょう。

Google広告では、広告を3~5個作成し運用することを推奨しています。

2.リーチの最大化

GORINでは、機械学習を進めるためにHagakureを活用し、1つの広告グループにインプレッションを集めることを重要としています。

多くのユーザーにリーチできなければ、インプレッションが集まらず、広告効果の良し悪しが判断できません。

そのため、リーチが広く取れる設計をし、広告表示の機会損失を無くすことが重要なのです。

具体的には、検索パートナー(livedoorやgoo、BIGLOBE、OCN、AOL.JPなど)への配信を行い、予算不足によるインプレッションシェアの損失を起きにくくするように日予算設定の設定を行います。

3.ターゲティング

リーチを広げ、インプレッションを増やすことができても、興味や関心のあるユーザーに広告を配信することができなければ効果は得られません。

効果が得られないばかりか、広告費を無駄に消費する恐れもあります。

そこで重要なのが「ターゲティング」です。

興味や関心があるユーザーにニーズを汲み取り、適切なタイミングで広告を配信できるよう、配信対象を絞る必要があります。

以下のGoogleのターゲティング機能を活用しましょう。

・動的検索広告(DSA):自動でキーワードを探しユーザーへ配信する
・検索リマーケティング(RLSA):フォーム到達者の入札比率を100%上げる

4.広告フォーマット

ターゲットに対してリーチを広げることができたら、ターゲットが広告をクリックする機会が増えるよう、広告の表示範囲を広げましょう。

具体的には、広告のローテーションと広告表示オプションの設定を行います。

広告のローテーションを均等配信ではなく自動最適化配信にすることで、ターゲットに対して効果的な広告クリエイティブを配信するようになるのです。

また、広告表示オプションをじゅうぶんに活用することで、検索結果で表示される広告の情報量と面積を増やすことができれば、クリック率の改善が期待できます。
ユーザーへ効果的にアピールすることで、ユーザーの興味や関心を高め、成果へつなげることができるでしょう。

5.効果測定

効果測定で重要なことは、ビジネスや商材などの広告運用の目的に合わせたKPI(重要評価指標)にすることです。

例えば、商材のリリース時はインプレッションを増やし認知度向上を行い、自社サイトへの流入を増やすのであればクリック数を増やすように設定する必要があります。

コンバージョンする直前に接触した広告(ラストクリック)だけでなく、ユーザーがコンバージョンに至るまでに接触したすべての広告を踏まえて分析をし、効果的な施策を行うためにDDA(データ・ドリブン・アトリビューション)を導入しましょう。

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GORINの活用メリットとは?

GORINを活用するとどのようなメリットがあるのでしょうか?
3つのメリットを紹介します。

広告運用・広告管理が容易になる

GORIN登場以前は、1つのキーワードに対し1つの広告グループのように、複数の広告グループを運用しなければなりませんでした。

GORINでは「1つのリンク先に対して1つの広告グループ」というシンプルなアカウント構造を用いるため、運用工数が大幅に削減できます。

1つの広告グループにインプレッション数をはじめ、クリッック率などのさまざまなデータが集約されているため、分析や施策の立案も容易となるでしょう。

GORINを活用すれば、分析や改善をスピーディーに行うことができ、効果的な広告運用の実現につながります。

機械学習による自動化

GORINは機械学習をもとに、効果的な広告運用の推進を目的としています。

GORINが推奨する「1つのリンク先に対して1つの広告グループ」というシンプルなアカウント構造を自社のアカウントに適用することで、機械学習を進めるために必要なインプレッションなどのデータを1つに集約できます。

機械学習が進めばそのぶん自動化の精度もあがるため、GORINの活用は運用者の手間を減らしつつ高い精度の広告運用につながるのです。

手動運用では出来なかった最適化を行うことでリーチを最大化できる可能性を秘めている

以前の広告運用は手動が基本でした。

数字の確認や分析、改善にともなう設定変更、振り返りなど、多くの作業を手動で行わなければならなかったのです。

GORINは、広告運用にとって重要な「興味関心のあるターゲットに対し適切な広告を配信する」ことを重要視しており、Hagakureをもとにアカウントさえ設定できれば、機械学習や自動化によって手動運用ではできなかった効果的な運用が期待できるでしょう。

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GORINを効果的に活用するポイント

GORINを効果的に活用するポイント

GORINの要素やメリットを理解したところで、より効果的に活用するためのポイントを押さえておきましょう。

自動入札を実施する

自動入札機能は、さまざまなシグナルから「興味関心がある」「情報を強く求めている」といったコンバージョンに近いユーザーへ優先的に広告を配信する機能です。

「商材をあまりよく知らない」「興味や関心が薄い」といったコンバージョンから遠いユーザーへは、自動入札機能により広告の配信が調整されます。

このように、自動入札機能はユーザーが求める情報を正確に、かつ適切なタイミングで伝えることが可能なのです。

自動入札機能を活用し、コンバージョンに近いユーザーに効果的に広告を配信できれば、広告効果を高られるでしょう。

自動入札が効くようにコンバージョン数が多いアカウントで活用する

自動入札の効果を発揮するためには、アカウントのコンバージョン数がどのくらいあるかが重要です。一定数のコンバージョン数がないアカウントでは、自動入札の効果が発揮できないでしょう。

Google広告では、スマート自動入札における推奨コンバージョン数を以下としています。

「1 か月以上の長い期間に 30 回以上のコンバージョン(目標が広告費用対効果の場合は 50 回以上)を獲得していることが推奨されます」

 

引用:Google広告ヘルプ 自動入札 スマート自動入札について

なかなかコンバージョンしにくい商材を扱っている場合や予算が少ない場合など、コンバージョンの総数が少ないアカウントの場合、マイクロコンバージョンを設定するのがおすすめです。

マイクロコンバージョンの設定により、アカウント自体のコンバージョン数が増え、自動入札の進み具合の改善が期待できるでしょう。

※マイクロコンバージョンについて詳しくはこちら【初心者必見】広告の精度を上げる中間コンバージョン(マイクロコンバージョン)とは?

Hagakure構造にする

GORINを活用するために、アカウント設計をHagakure構造にする必要があります。

1つの広告グループに同じようなキーワードを集めて、インプレッション数の向上を目指すのです。1つの広告グループにインプレッションを集めることができれば、そのぶん機械学習が進み、結果コンバージョン数のアップにつながります。

コンバージョン数が増えれば自動入札の精度もあがるため、効率的に広告運用ができるでしょう。

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Hagakureのベースを整えてから活用を検討しよう

Hagakureのベースを整えてから活用を検討しよう

「GORIN」を活用するためには、アカウント設計である「Hagakure」の理解と、アカウントの設定が必要なため、「導入できるだろうか?」「難しいのでは?」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、GORINが活用できれば、より効果的に効率よく広告運用ができるでしょう。まずはHagakureのアカウント設計から取り入れてみて、効果をみてみることをおすすめします。

この記事を参考に、効果的な広告運用を行い、成果につなげましょう。

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