リスティング広告
2018.10.09 (火)
アドネットワークとDSPの違いとは?効果的な使い方も
「広告をメディアに掲載する」と聞くと単純に思えるのが広告のメディア配信ですが、効果的に消費者へ広告をみてもらうという事は簡単ではありません。それに広告主ともなれば、多種多様な広告をさまざまなメディアに掲載したいと思いますよね。
しかし、ここでネックになってくるのが、たくさんの種類の広告を管理するということ。できれば手元の広告をまとめて管理し、それぞれの広告を適切に掲載してくれるのがアドネットワークになります。マーケティングをするにあたって必須となるこの「アドネットワーク」とセットで目にする機会の多い「DSP」ですが、なんとなくのニュアンスで認識している方も少なくありません。
そこで今回はこの「アドネットワーク」と「DSP」の違いについてご説明していきたいと思います。
▼目次
アドネットワークとDSPの違いって?
混合されやすいこの「アドネットワーク」と「DSP」ですが、その違いとは一体なんなのでしょうか?簡潔に言ってしまえば、アドネットワークはネットワークであり、DSPはツール。そもそものシステム自体が全く別のものとなっています。
アドネットワークとは・・・
アドネットワークとは、数多くのインターネットメディアを利用し、その広告枠に広告を掲載・配信する仕組みを持つネットワークサービスのことを指します。GDN(Googleディスプレイネットワーク)やYDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)がアドネットワークの代表的な例。アドネットワークでは数多くのメディアと提携することによって、配信したい広告を簡単に数多くのウェブサイトへと掲載してくれます。なので安定したトラフィックを確保することができ、広告主側としてもまとめて広告管理ができるという、便利なシステムなのです。
もちろんメディア側としても、簡単にアドネットワークで掲載などの管理をしてもらうことができるため、広告主側・メディア側の両方で管理負担を軽減してくれるのがこの「アドネットワーク」。それでは一方のDSPとは一体なんなのでしょうか?
DSP(Demand Side Platform)とは・・・
DSPとは、見出しの通りDemand Side Platform(デマンドサイド プラットホーム)のことを指し、広告掲載の効果を最適化してくれる、いわゆる広告主のための支援ツールになります。DSPはあくまでツールなので独自の広告を持っているわけではないため、アドネットワークのシステムを活かしながら、広告主のニーズに最適な広告掲載をサポートします。
DSPは広告主が設定した条件内で広告掲載を最大化するため、広告主としてはしっかり把握しておきたいツールとも言えるでしょう。
アドネットワークとDSPが登場
今でこそ誰もが当たり前のように利用しているこのアドネットワークですが、このアドネットワークが登場するまではそれぞれのメディアへ広告ごとに掲載依頼を出したり、メディアごとに異なる入稿規定や料金形式を把握しなければならず、広告主側の負担は大きなものでした。さらに、広告出稿をするメディア媒体の選定や広告掲載するまでの手間も多く、広告出稿は容易ではない時代。広告代理店としても膨大な量の広告を管理することが難しく、メディア媒体としても広告主としても、広告掲載にかかる負担は大きいものでした。
その課題をクリアし、広告業界において大きなネットワークとなったのがこのアドネットワーク。さらにその中で、広告主がアドネットワークを利用するにあたり抱えていた細かな課題を解決してくれるのが、このDPSというツールなのです。
アドネットワークの主な機能
先述した通り、アドネットワークはさまざまな広告を掲載するために、数多くのメディアと提携しているところがほとんどです。そのため、多くのメディアと繋がりを持つアドネットワークを利用することによって、一度入稿するだけで数多くのサイトやアプリなどで幅広く広告を掲載してもらうことができます。アドネットワークのメイン機能ですね。
さらに、広告の配信方法にもさまざまあり、利用するアドネットワークによっては独自の機能が存在します。なので、広告出稿したいホームページのニーズに合わせたアドネットワークを見極めることによって、より成果の高い広告配信を行うことができるようになるといえるでしょう。
アドネットワークの長所
- アドネットワークが連携しているメディアで大量の広告配信が可能
- IMP(インプレッション)数やクリック数、CVR(コンバージョン)数およびCVR(コンバージョン率)などの詳細なデータを確認することができる
- カテゴリ別、時間帯、地域指定など、広告によって配信方法を指定でき、無駄な広告掲載を省ける
アドネットワークの短所
- 広告を掲載するサイトを選べないため、ターゲット外のメディアに掲載される可能性がある
- どのメディアからの流入かを確認することができない
DSPの主な機能
DSPでは、1つの広告枠に対して発生したインプレッションに、その都度SSPから入札のリクエストが発生し、広告主が設定した金額で自動で入札が行われます。その中で入札が最も高かった広告が、入札リクエストが発生した広告枠に掲載される仕組みとなっています。
このシステムが1インプレッションごとに行われており、常に広告枠の争奪戦が発生しているのです。
他にもレコメンド配信といった、嗜好性の似ているユーザー同士の閲覧履歴や共通点を解析し、近しい趣味のユーザーへ適した広告を掲載してくれる機能が採用されており、常に最適な広告掲載が見込めます。
DSPの長所
- あらかじめ予算設定や配信設定をしておくことによって、自動で最適な広告配信ができる
- ターゲティングの精度が高く、ターゲットを狙って広告配信を行うことができる
DSPの短所
- 広告と関連性のないメディアに広告が掲載されてしまうことがある
- すべて自動で運用されているため、トラブルなく配信出来ているかどうかを適宜チェックしなければならない
アドネットワークとDSPを上手に使い分けるには
アドネットワークとDSPについて簡単にご紹介させて頂きましたが、この2つを上手く使い分けるには、「ターゲットを絞らず大量の広告配信をおこなう」か、「ターゲットを絞ってユーザーへピンポイントに広告配信をおこなう」かによって使い分けをすることができます。
それでは中でも、今アドネットワークにおいて強力な広告配信を誇るGDNについて、すこし掘り下げ、DSPと比較してみましょう。
高いレスポンス効果を誇るGDN
先述した通り、GDNはアドネットワークです。しかし、現段階でGDN以上に大規模で精度が高いアドネットワークは、ほぼ存在しないといえます。Googleのネットワークは言わずもがな巨大で、日々進化を続けています。レスポンス効果の向上を狙うならば、DSPよりもGDNの方が効果を見込めるでしょう。
GDNでの不可能を可能にするのがDSP
現時点でDSPよりも強力と言われているGDNですが、サービスの違いが多く、DSPならではの機能も存在します。その内の1つに「他のサービスと連携できる」ということが挙げられます。
複数のメディアを移動しているユーザーの行動を具体的に可視化するシステム、アトリビュージョン分析を行うために3PASやDMP(データマネジメントプラットホーム)との連携が欠かせなくなってきますが、GDNではその機能が制限されています。GDNはGoogle広告以外との効果測定が難しく、その問題を補ってくれるのがDSPになるのです。
Google サードパーティポリシー問題はDSPで解決
Googleでは2015年より、Googleが認可した3PASなどを導入しなければ他メディアとの連携によるアトリビュージョン分析を行う事が難しくなりました。しかしDSPではそういった厳しい制限はなく、さまざまな3PASやDMPと連携することができます。
つまり、多様な外部システムとの連携によってレスポンス効果を見込むのであれば、DSPを利用することをオススメします。
ブランディング広告の効果を測定するならDSP
先にご紹介した通り、DSPは柔軟性が高く、ブランディング広告を測定するのであればDSPがオススメです。ブランディング広告の測定には「インバナーサーベイ」と「リードバナーアンケート」があり、どちらも利用しようとすればDSPや3PASが必要となってきます。広告をクリックしたユーザーと、クリックしていないユーザーとで分けて分析するためには、DSPや3PASと連携できるDSPが望ましいです。
より多くの広告配信をするならアドネットワーク、精密な効果測定にはDSP
アドネットワークとDSPについてご紹介してきましたが、どちらもそれぞれの特色やメリット・デメリットがあり、一概にどちらが良いということはできません。自社の広告配信において、本当に必要な運営方法は何かをしっかり見定め、より効果的な広告配信をおこなってください。
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