リスティング広告
2020.08.07 (金)
リターゲティング広告の種類や料金、掲載方法まとめ
リターゲティング広告は、一度ページを離脱したユーザーを追跡して、同じ広告主の広告を表示させることです。
この広告は他の広告と比べ、商品やサービスに興味を持ったユーザーへ広告を露出するため費用対効果が高いと言われています。
そこで今回は注目のリターゲティング広告について、その種類や費用、掲載方法などをまとめました。
ぜひ参考にしてくださいね。
▼目次
リターゲティング広告とは?
広告主のWebサイトを訪問したことがあるユーザーの行動を追いかけ、そのユーザーが訪れる他の広告枠上で同じ広告を表示させる手法です。主要なメディアとしては、Google広告で配信できるGoogleリマーケティング、Yahoo!広告で配信できるリターゲティング広告です。上記以外のメディアでも、基本的に実装されている機能でFacebookAds、Instagram、LINE広告、Smartnewsなどの媒体でも配信が可能です。配信のフォーマットも、テキスト広告、画像広告(イメージ広告)、動画広告と様々なフォーマットを選ぶことが出来ます。
また、動的リターゲティング広告の代表格としてCriteo(クリテオ)広告という広告もあります。楽天のCriteoのリターゲティング広告を見たことがある方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。商品数が多数あるECサイトはCriteoが向いてるので一度検討されることをおすすめします。
以下で詳しく解説していきます。
リターゲティング広告の特徴とは?
Webサイトにアクセスしながらも離脱したユーザーを“見込み客”と見なして、再度呼び込むためのキッカケを促すことができるのが、大きな特徴です。
初回訪問時にはユーザーがコンバージョンに結びつかなくても、その商品(またはサービス)に興味を持っている可能性は高いです。
そのユーザーを見込み客として再アプローチをかけることで、少ない露出でも高い効果を期待することができます。BtoB商品や高額な商材などの商品の検討期間が長い商品については相性がいいでしょう。検討期間が長ければ長いほど、情報収集を行い、比較検討をする時間を要するため一度サイトに訪れてくれた後も定期的にアプローチすることによって制約に繋がります。
リターゲティング広告タイプ 7種類まとめ
リターゲティング広告には配信形式、配信媒体、配信手法によって様々なタイプに分かれます。
こちらでは7種類のタイプを詳しく紹介します。
1:標準のリターゲティング
特定のWebサイトや商品などのページを訪問したユーザーのネット上での経路を辿り、そのユーザーがディスプレイ広告のサイトなどを利用している時に広告を表示させる通常のリターゲティング広告のことです。Googleリマーケティングや、Yahoo!広告のリターゲティング広告がそれに該当します。追跡可能な期間は、Google広告の場合はデフォルトが30日になっており、最長で540日までが選択可能です。商品の比較検討期間に合わせて設定を変えることをおすすめします。
2:アプリのリターゲティング
リターゲティング広告では、スマートフォンアプリの広告枠に配信することも可能です。主にゲームやコミック関連の広告主の出稿が多いイメージですが、近年では美容健康関連の広告主の出稿も増えてきています。比較的出稿単価が安いため、大量に露出を行いたい場合などにおススメです。アプリをネットワークしているネットワーク媒体で配信することも出来ますし、GoogleAdsNetWork(GDN)でも配信が可能です。
また、アプリ広告主が自社アプリのインストールを起点として配信することもあります。インストール後のエンゲージメント率を高めることが目的です。アプリをインストールして1度は使ってみたけれど、その後利用していないというユーザーは意外と多く、約25%にものぼると言われています。再認識させることで、利用率やエンゲージメントを高めることが出来ます。
3:動画リターゲティング
自社の動画を視聴したユーザーを追跡し、YouTubeなどインターネット上でユーザーが他の動画を見ている時に配信・表示させる広告です。また、動画のフォーマットが用意されている媒体でしたら、Youtube以外でも動画バナーを掲載することが可能です。Facebook、Instagram、GDN、Twitter、LINE広告などで配信が可能です。テキスト広告やバナー広告と比べると単価が高くなるケースが多いですが、その分コンバージョン率や認知度が高く最適なクリエイティブを見つけることが出来ればCPAを下げることが出来ます。通常の広告と同じようにABテストを行いPDCAを回すことが重要です。
4:顧客リストに基づいたリターゲティング
カスタマーマッチという機能を使って、広告主が持つ顧客の連絡先情報をもとにユーザーリストを作成し、それらのユーザーに対して広告を表示させます。カスタマーマッチを使用する際には、最低限の利用金額やポリシー遵守の実績などクリアしなければならない条件があります。事前の確認が必要です。
また、リターゲティング広告とは異なりますが、カスタマーマッチで作成したリストを元にその類似ユーザーに配信を行うことが出来ます。顧客リストを元に配信媒体で顧客の趣味嗜好やペルソナを分析し、媒体が持つユーザーリストの中からそれに合致するユーザーに配信できるというものです。GDNやFacebookなどで利用が可能です。
5:Googleアナリティクスのリターゲティング
Googleアナリティクスの計測データからリストを作成し、ユーザーに対して広告を表示させるというものです。
滞在時間やセッション数など、より細かくユーザーを指定することができます。また高度なセグメンテーションとして、カートにたどり着いたもののコンバージョンに至らなかったユーザーのリストを作成したりできます。他にも、Aという商品を購入するユーザーはBという商品を購入しやすいというデータが社内にあった場合にAという商品を購入したユーザーのリストを作成し、そのリストに対してBという商品のリターゲティング広告を配信することが出来ます。計測データを有効活用することで、より高度なマーケティング活動を行うことが出来ます。
6:検索広告向けリターゲティングリスト(RLSA)
RLSA(Remarketing List for Search Ads)は、サイト訪問履歴があるユーザーとその検索ワードをもとに広告を表示する機能です。
通常のリターゲティング広告は、その他のウェブメディアに滞在している際に広告を表示するものですが、RLSAについては検索行動をしているユーザーに対して配信をすることが出来ます。一度サイトに訪れたユーザーに対して、入札単価を通常よりも高く設定しサイトへの誘導を促進することが出来ます。
また、カートに来たもののコンバージョンに至らなかったユーザーのリストを作成し、もう一度特定のキーワードで検索行動を行っている際に1位で表示をするという設定を行うことも出来ます。
7:動的リターゲティング
一度サイトに訪問したり、アプリを利用したユーザーに対して、そのユーザーが過去に閲覧した商品やサービスの情報をもとに、自動的に広告を作成・配信する機能です。
ユーザーが関心をもっていると予測できる商品やサービスを効果的に取り入れ、最適なレイアウトを自動で調整してくれます。商品点数が多いECサイトを運営されている場合などに有効です。
Criteoというサービスが一番メジャーかつインプレッション在庫も豊富です。興味がある場合は検討されてみるといいでしょう。
リターゲティング広告を始めてみよう
広告は、Yahoo広告(旧スポンサードサーチ)の管理画面、またはGoogle広告(旧GoogleAdWords)の管理画面からスタートが可能です。Yahoo広告はヤフオクの他にも、Yahoo天気などYahoo!Japan内の広告枠があるページや、食べログ、NAVERなどYahooと提携しているサイトに広告が配信されます。
GoogleAdWordsはYouTubeやGmailなどGoogleが有するサービスやGoogleAdSenseを貼っているサイト、スマホアプリ内の広告、またGoogleと提携しているサイトが主な広告配信先となります。
リターゲティングタグの設置
■Yahoo広告の場合
ディスプレイ広告→ツール→ターゲットリスト管理
↓
タグ表示をクリックし、表示されたソースコードをコピーしてサイトのソースに記入します。
■Google広告の場合
ツールと設定→オーディエンスマネージャー→オーディエンスソース→Google広告タグ詳細
↓
↓
ページ下部の「タグを設定する」をクリックし、グローバルサイトタグの部分にあるコードをコピーしてサイトのソースに記入します。
リターゲティングユーザーリストを作成
ユーザーリストとは、タグコードによって収集したターゲットリストのこと。広告を出す時は、このターゲットリストと紐付けて配信します。
■Yahoo広告の場合
Yahoo広告では、ターゲットリスト管理画面内の「ターゲットリスト追加」をクリックし、設定項目を選んでリストを作成。
■Google広告の場合
Google広告では、共有ライブラリからオーディエンスマネージャーにアクセスし、
↓
オーディエンスリストをクリック。複数の設定方法からリストを作成します。
タグとリストを組み合わせる
ユーザーリストとタグマネージャーを組み合わせることで、下記のような詳細リストの作成が可能になり、戦略の幅が広がります。
≪例≫
「任意のリンクをクリックしたユーザー」
「1分以上サイトに滞在したユーザー」
「スマートフォンデバイスでアクセスしたユーザー」
購入者や異なるドメインの訪問者へ段階的に配信を行う
例えば、サイトでキッチン小物を購入されたユーザーにオーガニック食材の広告を配信するなど、すでに商品やサービスを購入したユーザーに再アプローチすることでコンバージョン獲得につなげます。
また、異なるドメインに訪問したユーザーにも関連商品やサービスの広告を配信することが可能です。
リターゲティング広告における費用
料金形態は「クリック課金型」と「インプレッション型」の2種類。
前者はユーザーによってクリックされた回数によって費用が決まり、後者は広告表示回数によって費用が決まります。
リターゲティング広告の注意点
同じユーザーに広告を見せる回数のことを「フリークエンシー」といい、広告表示の上限回数を「フリークエンシーキャップ」といいます。
ユーザーが押し付けがましいと感じるほど広告を表示させてしまうと、かえってイメージを悪くする恐れもあるため、回数設定は重要。
設定しておくことで、同じユーザーに何度もしつこく広告を表示させ続けることを防ぎます。
リターゲティング広告のメリット
リターゲティング広告のメリットは以下の4点です。
- 見込み客への再アプローチが的確にできる。
- もともと購買意欲をもっていると想定されるユーザーにアプローチするため、高いコンバージョン率を見込める。
- 通常広告と比べてCPAが低い傾向にある。
- ターゲットを絞って配信するので興味のない人への配信を制限でき、結果として費用対効果が高くなる。
リターゲティング広告のデメリット
リターゲティング広告のデメリットは以下の3点です。
- マークが溜まっていなければほとんど配信されないので、バナー作成などの工数が無駄になる。
- 新規顧客の開拓には向いていない。
- 扱い方を間違えるとかえって印象が悪くなり、逆効果になる。
リターゲティング配信が可能な媒体種類
以下の媒体がリターゲティング配信が可能な媒体です。
- Google広告(GDN)
- Yahoo!広告(YDN)
- Criteo
- Facebook広告
- Instagram広告
- Smartnews
- LINE広告
- Gunosy
- i-mobile
- Logicad
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