リスティング広告
2020.03.24 (火)
リスティング広告の品質スコア攻略法
リスティング広告の表示順に大きく関わっているのが「品質スコア」です。
品質スコアは、高ければ高いほど表示順位が上がるだけでなく、様々なメリットもあります。
本記事ではそもそも品質スコアとはどういったものなのか、上げることによるメリットの数々、品質スコアを上げるための攻略法を解説します。
品質スコアとは
Yahoo!プロモーション広告やGoogle広告のような、検索連動型広告におけるキーワードの品質を表す指標を「品質スコア」といいます。
品質スコアはキーワードごとに自動的に更新され、1から10までの10段階で評価。言わば、リスティングアカウントにキーワードを登録した際、各キーワードごとにつく成績表のようなものとイメージしてください。
リスティング広告が出回り始めた当初は、すべてオークションで広告の掲載順位が決められていました。しかし、この方法だと予算を豊富にもつ大企業が有利になり、豊富に予算をかけることが難しい企業にとっては、あまり効果が期待できない広告となっていたのも事実です。
そこで導入されたのが「品質スコア・品質インデックス」の採用。これにより、入札額だけで掲載順位が決められることがなくなり、より高い評価(最高位が10)をもつ広告が優先的に掲載されるようになりました。
品質スコアを決める要素
品質スコアを決定する要素は大きく分けて次の3つに集約されます。
- 【登録キーワードと広告の関連性の高さ】
- 【LPページの利便性及びキーワードとの関連性】
- 【推定クリック率の高さ】
リスティングアカウント上で登録したキーワードがサイト上に掲載されていなければ、その広告との関連性が無いと判断され、品質スコアは下がります。
一方で、キーワードが多く含まれたサイトにリンクされていれば関連性が高いと評価され、品質スコアが上がる可能性も高くなります。さらに、クリック数も品質スコアを左右する重要な要素のひとつ。クリック率を上げるためには、配信広告がユーザーのニーズに合致したものでなければなりません。
そのためには、ユーザー動向を分析・検証するABテストを頻繁に行い、常に最適化を図っていくことが求められます。こういった地道な企業努力を通じて改善を重ねていくことが、結果として品質スコアの高評価につながっていくのです。
品質スコアを上げることのメリット
現在、リスティング広告の掲載順位は『品質×入札価格』で決められます。
例を上げると、「100円で入札・品質スコアが6のA社」と「70円で入札・品質スコアが9のB社」が同時に登録したとします。以前なら、高い入札価格を設定しているA社の方が上位に掲載されていましたが、現在では品質スコアの高いB社がA社を抜いて上位に掲載される可能性が高いと考えられます。
つまり、それだけ品質スコアが重要視されているということなのです。
このように、品質スコアが高く評価されると以下のようになさまざまなメリットを受けることができるようになります。
- 同じ入札額であったとしても、広告の掲載順位が高くなりやすい
- キーワードに対する実際のクリック単価が低くなる
- 1ページ目の最低入札価格が低くなる
- サイトリンクなどの広告表示オプションが表示されやすくなる
- 広告が表示されやすくなる
つまり、品質スコアが高いと掲載順位が上がるだけでなく、クリック単価を低く抑えることもできるため、同じ予算でより多くのクリック数を獲得することが可能になります。
また、広告表示機会も増えるため、露出が多くなることでユーザーからの認知率UPも実現。チャンスを逃すことなくユーザーに届けたい情報を確実に届けていくことで、高い効果を期待することができるのです。
品質スコアの上げ方
では、それほどまでに重要な品質スコアを上げるためにはどうすればいいか。
ここでも以下に示すように、大きく3つの対策が考えられます。
- 【キーワードと広告の関連性を高める】
- 【クリック率を向上させる仕組みをつくる】
- 【リンク先ページを改修し、キーワードの掲載及び品質を向上させる】
この中でもっとも優先順位の高い項目となるのは、【キーワードと広告の関連性を高める】こと。
なぜなら、クリック率を向上させるためにはキーワードと広告の関連性を高めることが大前提となり、その上でABテストを行いながらより確実な表現方法を模索していくことが求められるからです。
またリンク先ページの品質についてもよほど粗悪なものでない限り、たいていのサイトが基準をクリアしているであろうと考えられます。ですから、キーワードとの関連性を強化することを第一に考えて対策を取ることが大切なのです。
次に、【キーワードと広告の関連性を高める】ために、具体的に何に着手していけばいいかを説明します。
まず最初にしなければならないことは、「キーワードと広告文の組み合わせを改善すること」。広告においてもっとも大切なことは、そのキーワードを検索したユーザーは何の情報を求めているかを確実につかむことです。
そのためには、ひとつの広告グループの中に異なるキーワードを存在させないことがポイント。同じユーザーインサイトをもつキーワードを扱う広告でひとつのグループを構成することを基本とし、異なるユーザーインサイトをもつキーワードは別の広告グループに分けて登録するようにします。こうして細分化していくことでユーザー目的の着地点が明確になり、より確実な効果へとつなげていくことができます。
さらに、広告文には必ず検索キーワードを含めるようにすることも重要。これは、単純に目立たせるという意味だけでなく、広告との関連性が高いとみなされる必須条件でもあるからです。
しかし、ここでもうひとつおこなっておきたい重要事項が、除外キーワードの登録。
ユーザーニーズに対してダイレクトに関わってこないであろうと思われるキーワードを徹底して除外することが大切です。こうすることで無駄なキーワードが省かれ、本来あるべきキーワードがより強調されて広告との関連性が高まるのはもちろん、結果としてクリック率の向上にもつながります。
部分一致やフレーズ一致のキーワードに関しては、必ず検索キーワードを確認した上で、意図したものと異なる意味合いをもつキーワードを除外しておくことを徹底づけます。ここまで削ぎ落とすことではじめて、ユーザーが求めているであろう情報をより確実かつダイレクトに提供していくことができるようになるのです。
リスティング広告の効果を上げる上で、いかに品質スコアの改善が大切であるか、さらにそのための対策も非常に多岐に渡っていることがおわかりいただけたと思います。ここで、注意していただきたいことは、ただやみくもに対策を講じても品質スコアを上げることは難しいということ。
品質スコアの本質を捉えた上で、常に分析・検証を継続し、最も効果があると思われる対策をピンポイントで優先的に行っていくことこそが、品質スコアの改善につながると考えてください。
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