リスティング広告
2021.03.04 (木)
地域設定の種類や設定ポイント・注意点について(リスティング広告)
「地域を指定して広告配信をしたい」
「広告配信を地域ごとに強弱つけられたらいいのに」
と感じたことはありませんか?
地域設定を使えば、店舗のある地域のみに配信したり配信したい地域を限定したりと細かく配信することができます。
しかし、設定できる地域の範囲や設定方法が媒体ごとに異なるため、どうすればいいか分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで多くのリスティング広告の運用実績がある私たちが、地域設定の基本知識からポイント、注意点まで詳しくお話しします。
この記事をよく読んで、適切な地域設定を行い効率よくリスティング広告の運用をしましょう。
▼目次
地域設定(地域ターゲティング)とは
まずはじめに、地域設定とはどういうものか確認しましょう。
◆地域設定とは
地域設定は地域ターゲティングとも呼ばれ、配信したい地域を選ぶことで指定した地域に該当するユーザーに広告を出す機能のことです。
地域設定では主に2つのことができます。
1)特定の地域にいる人にだけリスティング広告を配信する
2)特定の地域にいる人だけでなく、その地域に興味や関心のある人に向けてリスティング広告を配信する
リスティング広告の配信地域を設定することで、特定の地域以外にリスティング広告を配信しなくて済みます。そのため、一部の地域にしか店舗を持っていない場合やサービスの提供範囲が限られている場合は必ず配信地域を設定しましょう。
地域設定の種類について
地域設定の種類は大きく2つあり、「国や都道府県のように任意の地域を指定する」とGoogleのみ可能の「半径で指定する」から配信地域を指定することができます。それぞれ詳しくみていきましょう。
1.任意の地域を指定(国や都道府県など)
自社の目的にあわせて、リスティング広告を配信する地域を設定できます。
例えば国内全体に配信したい場合、「日本」のように配信したい国を指定することで国内のユーザーに向けたリスティング広告の配信が可能です。
国単位だけでなく、「東京23区 , 東京都 , 日本」のように都道府県・市区町村のように細かい地域を設定できるため、配信したい地域が決まっている場合は必須の設定と言えます。
広告媒体によって指定できる地域の範囲は異なりますが、言語やターゲットが異なる場合もあるため、広告キャンペーンや広告グループごとに配信地域を設定することをおすすめします。
次に広告媒体別の配信可能地域をみていきましょう。
◆Google広告、Yahoo!スポンサードサーチ
広告キャンペーンごとに広告の配信地域が設定でき、ユーザーの所在地や検索キーワードをもとにリスティング広告が表示される仕組みです。
指定できる地域の範囲は都道府県、一部の市町村ですが、Yahoo!スポンサードサーチでは「霞が関 , 千代田区 , 東京都 , 日本」が選べてもGoogle広告では「千代田区 , 東京都 , 日本」までしか選ぶことができません。
このように、Google広告とYahoo!スポンサードサーチでは広告配信ができる地域の範囲が異なりますので注意が必要です。
◆YDN
YDNは、広告グループごとに広告配信地域を設定することが可能です。
指定できる地域の範囲は都道府県と一部の市区郡となっており、Yahoo!スポンサードサーチでは「霞が関 , 千代田区 , 東京都 , 日本」が選べても、YDNでは「霞ヶ関」や「千代田区」が選べません。同じYahoo!が提供するYahoo!スポンサードサーチとも選択できる地域の範囲が異なりますので、気をつけましょう。
2.半径で指定(Googleのみ対応)
特定の地点を中心にリスティング広告の配信を行いたい方に最適な方法です。
例えば「この地点から半径10キロメートル」のように特定の地点を中心に半径を指定すると、設定した範囲にいるユーザーだけにリスティング広告を配信することができます。
半径を指定する方法は、以下の3つがあります。
1)地名や郵便番号から半径を指定する
2)特定の店舗や施設名から半径を指定する
3)自分で地点を設定して(ピンを立てて)半径を指定する
効果的な地域設定のポイント
地域設定について理解できたところで、地域設定を効果的に行うためのポイントをお話しします。
■最初から地域を絞り込みすぎない
GPSなどでも誤差が生じるように、リスティング広告も大まかな位置情報をもとに配信されるため、最初から地域を絞り込みすぎると期待した成果を感じることができません。
はじめはある程度広い範囲を設定しておき、クリック数やクリック単価などの配信結果をみながら配信範囲を狭めたり、変更したりすることをおすすめします。
■地域ごとに入札単価を変える
お店などのリスティング広告では、地域ごとに入札単価を変えると良いでしょう。地域ごとに入札単価を変えることで、配信したいユーザーにだけ広告を表示しやすくなります。
例えば、お店に近い地域では入札単価を15%引き上げ、店舗から離れている地域では入札単価を8%引き下げるというように、成果につなげやすくするために配信ボリュームに変化をつけましょう。
入札単価の設定によって、効率的なリスティング広告の配信ができるのです。
地域設定を活用するための2つの注意
最後に、地域設定を効果的に活用するために注意しておくべきことを2つお伝えします。
1.予想外のエリアから流入する恐れがある
デフォルトの設定上、日本国外のユーザーにもリスティング広告をクリックされる可能性があります。
例えばGoogle広告の地域設定では、デフォルトで「ターゲット地域にいるユーザーと、ターゲット地域に関心を示しているユーザー(推奨)」が設定されています。
つまり、位置情報で該当したユーザー以外にも「ターゲット地域に関心を示しているユーザー」にもリスティング広告が配信されてしまうのです。
自社商品のターゲットではない地域からのアクセスやクリックがあると、せっかくの広告費が無駄になってしまいます。
本来届けたいユーザーへリスティング広告を配信するために、デフォルトの設定を確認し必要に応じて変更しましょう。
2.入札戦略の選択
入札戦略の設定によっては、選択した地域ごとに設定した入札調整比率が適用されない場合があります。どのような場合に入札調整比率が適用されないのか、どのように適用されないのかの例を以下にまとめていますので確認してください。
《地域ごとに設定している入札戦略で入札調整比率が適用されないもの》
・目標CPA
・目標ROAS
・コンバージョン数の最大化
・コンバージョン値を最大化
《入札調整比率が適用されない例》
◆地域ごとに設定している入札戦略で「目標CPA:8,000円」とした場合
デバイスごとの目標CPA
・PC:目標CPA 6,000円 (-25%)
・タブレット:目標CPA なし(-100%)
・スマホ:目標CPA 10,000円(+25%)
上記のように、入札戦略で「目標CPA:8,000円」としていても、入札調整比率が適用されないことがあります。
入札調整比率が適用されないのは、地域設定だけでなく年齢や性別設定でも起こる可能性があります。
デバイス別に入札戦略を設定すると適用されるため、入札戦略をしても期待した結果が得られない場合は設定の変更を検討しましょう。
リスティング広告の地域設定を活用してみよう
地域設定(地域ターゲティング)は、効果的なリスティング広告の配信を行うためになくてはならない設定と言えます。配信地域の絞り方で配信結果が異なるため、リスティング広告の配信目的やターゲットに応じて調整が必要です。
配信地域を適切に設定し上手に活用できれば、今まで以上の運用成果が期待できます。
リスティング広告の運用を行う中で、さっそく地域設定を活用しましょう。
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