SEO
2021.05.25 (火)
リッチリザルト、リッチスニペットとは?効果や種類、表示する方法
Googleの検索結果に、検索キーワードに関連した情報が表示されたのを見たことがあるかもしれません。
Webサイト名以外の詳しい情報や住所、URLなどのキーワードに関連して表示された検索結果のことをリッチリザルト(リッチスニペット)と呼びます。
リッチリザルトを検索結果に表示できれば、通常の検索結果よりも多くの情報が届けられるため、ユーザーへの訴求を高める効果が期待できるのです。
しかし「リッチリザルトとはどういうものなのか」「リッチリザルトの効果はどれくらいあるの?」「リッチリザルトを実装するときの注意点は?」というような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
多くのWeb広告運用実績を持つ私たちが、リッチリザルトの解説から期待できる効果、注意点まで詳しくまとめています。
リッチリザルトについて理解し、実際に活用してみましょう。
▼目次
リッチリザルトとは
そもそも「リッチリザルト」とはどういうものなのでしょうか。
まずは、「リッチリザルトとは何か」お話しします。
リッチリザルトとは
Googleの検索エンジンにキーワードを入力し検索すると、WebページのタイトルやURL、説明文が表示されるのをみたことがあるでしょう。
ユーザーはWebページの概要を理解するためにWebページのタイトルや説明文を読み、クリックするかどうかを判断します。
リッチリザルトとは、通常よりも多くの情報をユーザーに届けるために、検索結果上に通常の検索結果よりもより詳しい情報をテキストや画像、動画などを使って表示する機能です。
検索結果上で得られる情報が増えることでユーザーの目に留まりやすくなり、他社との差別化やクリック率向上などが期待できるでしょう。
ユーザーは1つひとつのサイトに移動しなくても、検索キーワードに関する必要な情報を確認できるため、リッチリザルトは非常に利便性の高い機能だと言えます。
リッチリザルトは「リッチスニペット」「リッチカード」「エンリッチ検索結果」とさまざまな呼び名がありましたが、Google が正式に「リッチリザルト」と呼び名を統一しました。
つまり、「リッチリザルト」とは検索結果画面に表示される基本情報(ページタイトル、URL、説明文)以外のすべての情報を指します。
リッチリザルトに表示される情報はパンくずやレシピ、求人情報などいくつかの種類があり、2021年3月現在30種類のパターンに対応可能です。
自社の目的に応じて適切なリッチリザルトを選び、検索画面に表示されるよう設定する必要があります。
うまく活用できれば、自社商品やサービスのアピールだけでなくのWebサイトへの流入数アップにつながるでしょう。
リッチリザルトの効果・メリットは
リッチリザルトには以下の効果・メリットがあります。
・クリック率の向上
・SEO効果はない
・ユーザーが求めるページに誘導できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クリック率の向上
通常の検索結果はタイトルと説明文(ディスクリプション)のみのシンプルな構造です。
リッチリザルトへ対応することで検索結果に表示される情報量が増え、他のサイトと差別化できるだけでなく、ユーザーへ視覚的にアピールすることができます。
ユーザーの目に留まりやすくなれば、クリック率の向上が見込めるでしょう
参考:【Google ウェブマスター向け公式ブログ : 構造化データを使って、検索結果での表示をより良くしましょう】
SEO効果はない
リッチリザルトに対応しても、直接的に検索順位をあげる効果はありません。
しかし、検索結果に表示される情報量が増えることで、他のサイトと差別化が図れたり視覚的にアピールできるメリットがあります。
リッチリザルトによってクリック率を高めることができることから、間接的にSEO効果があるといえるでしょう。
ユーザーが求めるページに誘導できる
パンくずやサイトリンク、FAQなどリッチリザルトの種類によっては、直接指定したページへリンクさせることができます。
リッチリザルトはユーザーが検索したキーワードに関連した内容を表示できるため、ユーザーが知りたい価格や口コミといったユーザーが求める情報が記載されているページに誘導できるのです。
リッチリザルトの注意点
リッチリザルトに対応するためには注意すべきことがあります。
正しくリッチリザルトを表示するためにも、確認しておきましょう。
リッチリザルトがどのようなときに表示されるのかを知っておく
リッチリザルトは、ユーザーが検索したキーワードに対してGoogleがより多くの情報を表示した方がいいと判断した時に表示されます。
そのため、どのようなキーワードで検索された時にリッチリザルトを表示させたいのか、表示させたいキーワードで検索した時にリッチリザルトが適切に表示できているのかを確認しなければなりません。
ここまで確認できたら、次に構造化データマークアップします。
構造化データマークアップを行う
リッチリザルトに対応するためには構造化データが必須です。
Webサイト内にどのようなコンテンツを持っているのか、Googleの検索エンジンが解できるようHTMLファイルに記述するタグを「構造化データ」と呼びます。
リッチリザルトにはいくつかの種類があり、表示させたいリッチリザルトによって使用するタグが異なるため、適切なタグを使いHTMLファイルに記述する「構造化マークアップ」が必要なのです。
構造化データマークアップはあくまでも、Googleの検索エンジンに評価されやすくなるための1つの手段であるため、構造化データマークアップをすればリッチリザルトが必ず表示されるとは限りません。
しかし、ほとんどの場合でリッチリザルトを表示させる条件に構造化データマークアップが含まれているため、構造化データマークアップをすることは重要だと言えるでしょう。
たった1箇所でも誤った記述がされていると正しく認識されず、適切にリッチリザルトが表示されない恐れがあります。
実装する前に記述した内容が正しいか、Googleが提供しているリッチリザルトテストツールなどでチェックしましょう。
構造化データマークアップにはルールが決まっている
構造化データマークアップはMicrodata・RDFa Lite・JSON-LDの3種類で記述することができます。
なかでもGoogleが推奨している記述方法は「JSON-LD」です。
「JSON-LD」は、HTML上に記述するタグをを1つにまとめることができることから、修正や加筆が行いやすいメリットがあります。
参考:【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_構造化データに関する一般的なガイドライン】
リッチリザルトテストツールで構造化データ対応かチェックできる
構造化データのマークアップをしても1つでも不備があれば、リッチリザルトが正しく表示されません。
リッチリザルトの表示に必要な構造化データマークアップが実装できたら、構造化データに誤りがないか確認しましょう。
構造化データが正しく記述できているかどうかは、Googleが提供しているリッチリザルトテストツールでチェック可能です。
確認したいWebサイトのURLか実際のコードを入力すればテストを行うことができます。
テストを行い問題なければチェックマークが表示され、問題があればエラーが表示され、エラー箇所の確認が可能です。
事前にエラー箇所が確認と修正ができれば、実際に検索された時に正しくリッチリザルトが表示されるため、必ず確認しましょう。
リッチリザルトの種類
2021年3月時点、Googleの検索結果に表示されるリッチリザルトは全部で30種類です。
ここからは、その中でも有用な12のリッチリザルトの種類を紹介します。
・パンくずリスト
・求人情報
・記事
・書籍
・評価レビュー
・口コミ抜粋
・動画
・レシピ
・イベント
・カルーセル
・よくある質問
・ハウツー
ここで紹介するリッチリザルト以外にもさまざまありますが、すべて実装すればいいのではなく、自社のサイトや商品に合わせて適切なものを選択しましょう。
パンくずリスト
パンくずリストはURL欄のドメインより後ろに表示されているWebサイトの階層構造のことです。
「Webサイトにどのようなコンテンツが含まれているか」「そのページはどこにあるのか」などを日本語で表示できるため、ユーザーがWebサイトの内容を理解するのに役立ちます。
業種や扱っている商品・サービス問わず利用したいリッチリザルトです。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_パンくずリスト】
求人情報
求人情報は企業や勤務地、募集職種、給与、仕事の詳細など求人情報を表示するリッチリザルトです。
求職者は「求人情報」に表示されたリッチリザルトに、さらに場所や役職などの条件を追加して検索することができます。
そのため、細かい条件を指定したい求職者や意欲のある求職者へアプローチ可能です。
Googleが提供している求人検索エンジン「Google しごと検索」に求人を掲載していれば、「求人情報」をクリックすると「Google しごと検索」へ遷移します。
また、自社の採用情報を掲載しているページに構造化データマークアップしてもいいでしょう。
注意点は、募集が終了している求人の削除です。
更新していなかったり削除を忘れていたりすると、Googleからの評価が下がり検索結果順位が下がるなどのペナルティを受ける恐れがあります。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_求人情報に構造化データを追加する】
記事
「記事」は、ニュースやブログなどの記事を表示させることができます。
ニュースやブログなどを掲載しているWebページに構造化データマークアップをすることでGoogleの検索結果に表示可能です。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_記事】
書籍
「書籍」を使用するとGoogleの検索結果に書籍と著者が表示され、書籍を購入したり借りたりすることが可能です。
Webサイトへの遷移や検索などの手間が省けるため、ユーザーの意欲を高めたまま購入や貸し出しサービス利用などの成約につなげることができるでしょう。
書籍の販売や貸し出しサービスを行っているなら、利用したいリッチリザルトです。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_書籍】
評論家レビュー
「評論家レビュー」は、Webサイト内で1人の人物が作成や選別、または編集した記事が要約され、レビュー記事として表示されます。
「評論家レビュー」はローカルビジネス(実店舗)や映画、書籍に関して掲載でき、掲載される内容は、レビュー記事の抜粋、評価した人物名、Webサイトのアイコンです。
Googleの検索結果に「評論家レビュー」が表示されると、要約された記事の中から興味のある記事を選ぶことができ、クリックすればWebサイトに移動し全文を読むことができます。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_評論家レビュー】
クチコミ抜粋
「クチコミ抜粋」は、口コミやレビューサイトからの評価を短くまとめたリッチリザルトです。
レビューとともに評価を1~5などの数値で表示します。
口コミやレビューの評価を表示する方法は以下の2つです。
1)複数の投稿者が行っているレビューの評価スコアを集計し、その平均値を算出し表示する
2)Googleの検索エンジンによってレビューや評価に関するマークアップが読み取られた場合、評価に関するその他の情報が表示されることもある
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_クチコミ抜粋】
動画
「動画」は、ユーザーが動画を見つけるのに役立ちます。
Googleの検索結果に、動画のタイトルやサムネイル、動画の説明、URL、アップロード日、再生時間など動画に関する情報を表示することが可能です。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_スキーマ マークアップを使用して Google に動画を表示させる】
レシピ
「レシピ」では料理にかかる調理時間や材料、カロリー、画像を表示することができます。
特に料理画像は検索結果上でユーザーの目を引く重要な要素なため、「どのような画像が目を引くのか」「一番アピールしたい料理は何か」といった観点で画像を選ぶといいでしょう。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_レシピを Google のインデックスに登録する】
イベント
「イベント」は、コンサートや説明会、セミナーなどのイベント名や開催場所、日時以外に、空席状況や申込サイトの情報も表示可能です。
その他にもイベントは最大3件まで表示可能で、イベントごとに個別のURLを指定できたり満席のイベントは表示されないといった特徴があります。
自社でセミナーや説明会を開催している企業やチケット情報を扱っている場合は、おすすめのリッチリザルトです。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_イベントを Google のインデックスに登録する】
カルーセル
「カルーセル」は、Webサイト内の複数の情報を表示でき、スワイプすることで閲覧することができます。
レシピやレストラン、映画などが「カルーセル」での表示に適しているでしょう。
スマートフォンのみ表示可能で、パソコンでは表示できません。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_カルーセル】
よくある質問
「よくある質問(FAQ)」には、Webサイト内のよくある質問ページの質問と回答を表示することができます。
Webサイト内の「よくある質問(FAQ)」を掲載しているページに構造化データマークアップするとリッチリザルトに表示することが可能です。
検索結果画面にはよくある質問に記載している上位 3 件が表示され、ユーザーが「すべて表示」をクリックするとすべて表示されます。
よくある質問の回答部分に該当ページへのリンクが表示できるため、詳しく知りたいユーザーをWebサイト内へ誘導できるでしょう。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_構造化データを使用して「よくある質問」をマークアップする】
ハウツー
「ハウツー」は検索エンジンに「〜とは」と入力された時に表示されるリッチリザルトです。
ユーザーにわかりやすいよう、テキストや画像、動画を使用し順を追って説明していきます。
ただし、「ハウツー」はスマートフォンのみ表示可能で、パソコンでは表示されないため注意が必要です。
詳しくはこちら【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_構造化データを使用してハウツーのページをマークアップする】
リッチリザルトを表示する方法
リッチリザルトを表示させる方法について、Googleの公式サイトでは以下のように記載しています。
ページに構造化データを定義してページの内容についての明示的な判断材料を提供すると、Google があなたのページをより正確に理解し、検索結果にリッチリザルトを表示できるようになります。
引用:【Google 検索セントラル_ドキュメント_上級者向け SEO_検索について: デベロッパー ガイド】
Googleの検索エンジンに正しく認識してもらい、リッチリザルトを表示させるためには、構造化データを使用し正しく記述(マークアップ)する必要があります。
構造化データマークアップをするためには以下の3つの手順を行いましょう。
・構造化データマークアップ支援ツールの利用
・テストツールを利用し正しくマークアップされているかチェック
・リッチリザルトのレポートを確認する
構造化データマークアップ支援ツールの利用
構造化データマークアップ支援ツールを利用すると、画面上に必要な情報を入力するだけで、Webサイトに合わせた構造化データをマークアップできます。
ただし、すべてのリッチリザルトが使用できるわけではありませんので、注意してください。
詳しくはこちら【構造化データマークアップ支援ツール】
テストツールを利用し正しくマークアップされているかチェック
リッチリザルトテストツールを使用して、構造化データが正しく実装されているかを確認しましょう。
「イベント」「求人」はリッチリザルトテストツールで確認することができないため、注意してください。
また、構造化データテストツールを使用して、構造化データに記載ミスがあるかどうかを確認しましょう。
リッチリザルトは、構造化データの記載にミスがあると正しく表示されません。リッチリザルトテストツール、構造化データテストツールともに2つの使い方があります。1)WebサイトのURLを入力しテストする
リッチリザルト/構造化データテストツール>「URLを入力」欄にURLを入力>「テスト」をクリック
2)実際のコードを入力しテストする
リッチリザルト/構造化データテストツール>コードを「コードを貼り付け」欄に記述>「テスト」をクリック
コードで検証しエラーが確認された場合その場でコードを修正できるため、すぐに対応できることがメリットです。
詳しくはこちら【リッチリザルトテストツール】
詳しくはこちら【構造化データテストツール】
リッチリザルトのレポートを確認する
実装したいリッチリザルトの構造化データをマークアップできたら、Google Search Consoleからレポートを確認しましょう。
レポートの確認方法は以下です。
Google Search Console>対象のサイトを選択>タブから「拡張」を選択>「解析不能な構造化データ」を選択>レポート
上記の手順で、GoogleのクローラーがWebサイトの構造化データを読み取れたか確認しましょう。
Google Search Consoleでリッチリザルトのレポートを確認するためには、以下の条件を満たす必要があります。
・リッチリザルトの種類がサポート対象か
・Googleによってサイトからリッチリザルトが検出されているか、など
うまく読み取れなかった場合、どこでエラーが起きているのかがわかるエラーに関する情報を確認し修正する必要があります。
詳しくはこちら【Google Search Console】
まとめ
リッチリザルトは、検索結果上で自社の商品やサービスに関する多くの情報を表示できます。
そのため、ユーザーに向けて自社の商品やサービスを強くアピールし、興味や関心を持ってもらいやすくなるでしょう。
自社の商品やサービスをリッチリザルトで表示できるなら、積極的に活用することをおすすめします。
「自社の商品やサービスはリッチリザルトに表示できる?」「構造化データマークアップがうまくできるか不安」という方は、お気軽にDreamLabにお問い合わせ下さい。
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